2025/01/29 (水)
Acconeer社は、スウェーデンのマルメに拠点を置くファブレス半導体メーカーで、その名の由来 ”Accurate Echo Pioneer” の通り、高精度レーダーセンサーのリーディングカンパニーです。
独自技術のパルスコヒーレントレーダー(PCR)センサーは、60GHzのミリ波レーダーを使用し、高精度な距離、位置、動き検出および素材判定を実現します。
レーダーの発信・受信に必要な全ての回路とアンテナが小型パッケージ(5.2 x 5.5 x 0.88mm)に内蔵され、アンテナ設計が不要なこと、機器にアンテナ用の開口部を用いる必要がないことも利点です。
2018年に、第一世代モデルとしてA111がリリースされ、物体および人体の検知、各種レベル検出に広く応用されていますが、
さらに特性・機能が強化された、第二世代モデルA121がリリースされ、60GHzミリ波レーダーで先行2社と同等のシェアを獲得するなど急成長しています。
今回は、お客様での応用事例と、A121内蔵ミリ波センサーモジュールXM125など、A121の製品ラインナップをご紹介いたします。
A121は、パルスレーダーの利点である低消費電力とコヒーレントレーダーの利点である高精度を、29平方ミリのチップに実現しています。
技術 | ・60GHz Pulsed Coherent Radar (PCR)
・Acconeer社独自技術のパルスコヒーレントレーダー |
機能 | ・1chip solution (Antenna In Package)
・Baseband処理、RFフロントエンド、送受アンテナ内蔵 |
パッケージ | ・5.5 x 5.2 x 0.88 mm FCCSP(Flip Chip - Chip Size Package) 0.5mm pitch
・リフロー実装可能 ・A121 / A111ピン互換 |
検出距離 *1 | ~20m |
絶対精度 *2 | mm |
相対精度 | μm |
特長 | ・複数の物体の動きやジェスチャー認識可能
・連続および単発掃引モード対応 ・プラスティックなどの筐体にセンサー用の開口部不要 (プラスティック、ガラスを透過) |
主な改善点
A121 vs A111 |
・ジッター低減によるSNR向上
・4倍のバッファーメモリー容量増加による長時間波形取り込み ・待機時リーク電流の低減 |
レーザー視野角
半値幅HPBW |
・65°(H-plane)
・53°(E-plane) |
電源 | ・1.8V 単一 |
待機時リーク電流 | ・typ. 1uA |
IO-interface部 | ・1.8V ~ 3.3V間の電圧対応
・interface部のレベル変換不要 |
Interface | ・SPI (<50MHz clock) |
Temperature Range | ・-40℃ ~ +105℃
・AECQ-100 Grade2 |
*1: 対象物のサイズ、形状、誘電率に依存します。
*2: 半径5cmの球面コーナーリフレクタに相当する大きさ、形状、誘電特性で2mの測距の場合
XM125 | ・A121および 32-bit ARM Cortex-M4 MCU搭載の小型スタンドアロンモジュール
・1.8V単一電源で動作 |
XM126 | ・A121レーダーセンサーとオンボードアンテナを含むBluetooth搭載モジュール
・ARM Cortex-M4 MCUをサポートするNordic nRF52840と統合された直径33mmの円形モジュール |
XE121 | ・A121搭載の評価ボード
・XC120、Raspberry Pi, STM Nucleo-64/144と接続評価可能 |
XC120 | ・ARM Cortex-M7 MCUを搭載したコネクターボード
・A121からUSC HS2.0経由でWindows PCの「Acconeer Exploration Tool (AET)」でデータ観測可能 |
XS121 | ・A121搭載のサテライトボード
・XE121に最大4つ接続可能 |
XE125 | ・XM125用評価キット
・UART-USB変換機能により、AETでデータ観測可能 ・レンズキットLH132とアセンブリ可能 |
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ご質問・お問い合わせは、マイクロサミット(株) sales@microsummit.co.jp 井波(イナミ)までお願いします。